原子力発電所・関電
かって、私の関電(関西電力)に対するイメージは非常に良かった。
その主なイメージの元は、訪れた黒四ダム、宇奈月から欅平への軌道や阿曽原温泉への水平道を自分で歩いて得た物。勿論、水平道等は関電になる前の戦前の話ではあるがこのような工事を主導して水力発電を開発した、その力と決断力には自分で歩いて見て、その偉大さに直接触れ感服していた。
そのイメージを破ったのが、2004年に起こったパイプ破断による人身事故である。
今回のマイスターコースでの原発見学でどのように感じるのか非常に興味があった。
大飯へ行くまでの関電手配のバスでは関電担当者が基礎知識を説明。
* 日本には原発が55基ある。
* 内、11基は関電である。
* 世界では米国が103基、フランス59基で日本がそれに次ぐ。
* 日本の原発比率は30%、関電の原発比率は50%。
など。
そして原子力研修センターに到着。
ここでは実際に原発で働く人達の研修用に実物と同様な、或いは縮小モデルがあってそれらの設備を使って研修する場です。 現在は諸事情により実際の原発は見れない為に私達もここで設備の説明を受ける。
関電の原子炉はPWR(加圧水型)で炉心は160気圧、出来る高温水の温度は約300度Cで循環水に熱交換さた蒸気が発電機を回して発電する。
炉心の反応を制御する為に制御棒が上から落下するとカドニューム等から成る制御棒が中性子を吸収して反応を制御し、或いは止める。さらに炉心はほう酸水で満たされている。 ほう酸も中性子を吸収する。
そして訓練用の制御棒の動き、炉心のモデル、これは実物に等しく、燃料棒の挿入や取り出しの訓練に使っているようです。
またこのPWRは原子力潜水艦等にも使われている。 だから地震の揺れにも強いのか。
一方、東電などはBWR(沸騰水型)で制御棒は下から上昇する。
昼食後、大飯原発を見学したが関電のバスにのりゲートで人数チェックされぐるっと一回りだけでカッカリ。
この研修所での実物を観て模型での説明を聞くとかなりの金と時間を掛けて安全性に神経を使っており、関電に対する印象は大きく改善された。
私の関電に対する要望:
* 保全、補修作業は非常に大切な作業であり下請けに出さないで関電自身でやる事。
* 廃棄物の処理法を早急に解決すべき。
自分での結論はまだ出ていないが、CO2が出ないシステムとして上記2点が解決出来れば、私は原発支持派にまわりうる。
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