淀川は今
紀平先生は40年前から淀川のイタセンパラの保護に携わって天然記念物指定に大きな貢献をされた方である。
また、琵琶湖、淀川水系の魚と貝類の著書を現し淀川の生物に厳しく目を向けて居られる方だ。
7月20日の講座では、淀川の上流の樟葉から下流には1975年に102カ所のワンドがあったが今は30ヶ所に減っているとの話し。
また、ワンドは明治初期、オランダ人デ・レーケが指導して淀川の中央部への土砂堆積を防ぐ為に流れに直角方向に石組の小堤防を設置した。
これよって端の水流が湾状に土砂を溜め本流からあまり影響されない水溜めを作り魚や貝類の生息に大切な役目をしていた。 例えば殆どの魚は水深50cm以内で産卵するそうでそれより深いと卵に架かる水圧で孵化出来ない。
先生は淀川の場合、デ・レーケの指導で作ったワンドはあくまでのカタカナで書くべきと言われている。当然だと思う。
堰と生物の関係は非常に興味がある話。
1949年52種いた淀川の魚類は2003年には41種に減り、1971-1985年に34種いた淡水貝類は2000年には18種類に減ったという。
今まで国土省が建設してきた魚が登れない堰、魚が通れない魚道、水辺をなくしてコンクリート製の護岸等への対価である。
結局、付けは市民に戻り、我々の支払う税金で、これから営々と過去の建造物を改良し撤去して行かないと今の生物種の維持さえ出来ないのだ。なんと言う奇妙なパラドックス!
ちょっと硬い話でした。
一ヶ月前に友人が十三で採ってきたシジミを食べました。今、淀川のシジミは旨いのです。
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