一心寺の事
一心寺
絶好の機会があって此の度、高口長老の案内で一心寺の内部を見る事ができた。
誰でも、この山門を始めて見た人は度肝を抜かれる。
それほどこの仁王は世間の常識を打ち破っている。
仁王自身が裸で部屋から開放されており、その下に来ると仁王が見る人におおい被さって迫る。 しかし手に武器を持たない。
門にレリーフされている天女の胸の豊穣さには艶がある。
このお寺には長老が作った数々のユニークな建造物や集めた美術品があるが、
私にはこの山門と仁王像に長老の思いが全て秘められ象徴されているように感じた。
本来上町台地は大阪を象徴する場所で、昔、この台地からは足元に迫る難波の海、その海の向こう、淡路の山波に沈む夕日の美しさは際立っており既に平安時代に藤原家隆という人が付近を“夕日ヶ丘”と名付けたと言われており、長老もその夕日を愛でるべくロビーの西に夕日を意識した窓を切ってあり、また広間には“日想観の絵図”を置いてある。
この後ろに夕日が射した時にこの絵図がどのように見えるか、見たい。
添付の写真は、「仁王像」「普段見られない角度からの仁王」「満開のジャカランダの花」「ロビー西窓」「日想観の絵図」「美仏」。
お寺も、新しい発想と経営感覚に優れた住職によってこのように変わる事が出来ると言う事を実証してみた高口長老に感謝一杯の一日でした。
一心寺の事: 発祥は文治元年(1185年)法然上人が訪れた事にあるとされている。
一心寺のお骨佛は宗派を超えて納骨できる。
大阪冬、夏の陣で茶臼山一帯は徳川が布陣しており家康はこの一心寺に本拠を置いた。
通りを隔てた北側に安井神社があり、そこには真田雪村終焉の碑がある。
幕末の鳥羽伏見の役で敗れた東軍(会津藩及び新撰組主体)は淀川の土手を敗走して大阪にたどりついた。 その「東軍戦死者の碑」がある。
一心寺のホームページ:http://www.isshinji.or.jp/
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Comments
shimaさん、こんばんは!
一心寺は歴史のある立派なお寺さんですね。「日想観の絵図」夕日が射した時にこの絵図がどのように見えるか・・・私もちょっと見てみたいですね。さぞ神々しいのでは・・・。
お寺のホームページを見ていて、写経に興味がわきました。一心に没頭できて良いだろうな~~~。(お寺もHP。お寺のイメージが変わりました。)
書きたい事が沢山あって、まだまだ書き足りないって感じがしましたよ。
Posted by: zucca | June 20, 2005 09:17 PM
zuccaさん
実は日曜日に一心寺の事をブログに出す為に下書きをしたのですが、なにか一心寺のパンフレットのようになってしまったので、特に興味の有った点に絞ったのがこの文となりました。
写経堂にも行き金色のお釈迦様も長老の拘りでインド人的な顔をしておりました。一階には方形の池があり丁度蓮の花が咲いていました! 更に三千佛堂の外側を取り巻く仏像、内部の大きな半円形をした壁に(印象ではガンダーラ地方の)雪山と思う山脈の後ろから見える弥陀三尊が描かれた壁画は圧巻です。
長老さんの許可を得てかなりの写真を撮りそれも加えたかったのですが。
zuccaさんが指摘されているように、まだ書き足りない事が一杯です。 しかし、更に書くには自分自身で更に確認する(知識が足りないので)必要がありますし、自分の印象だけを書くのも饒舌になってしまうので、これで止めた次第です。
機会があれば是非訪問する事をお勧めします。
一緒に行った同年の人は「自分のエンディングノートには一心寺の、お骨佛にいれてくれ」と書いているそうです。
Posted by: shima | June 21, 2005 12:26 AM
shimaさま 一心寺には毎年参詣するのですよ。けれどもお寺の
内部は拝観したことがなく、長老様のご案内での美しい写真に
見惚れました。祖母と母の亡きあと、分骨を供養して、骨仏様に
混ぜていただきました。妹は命日、春夏彼岸ごと本堂へお参りし
ております。私は無信心で遠距離を理由に怠けています。
機会を得て「日想観の絵図」をぜひ拝観したくなりました。
Posted by: murasakisikibu | June 21, 2005 03:05 PM
murasakishikibuさん
そうですか。 意外と大阪人には多いようですね。
例えば納骨堂で仏像を拝むとき、あの佛の中には私の親の骨の一部が入っていると思うと拝み方に力が入るような気がします。
「日想観の絵図」は、私も実際に西日が当たる光景を是非見たいと思っています。
普段は不信心の私も今回は色々考えさせられました。
良い機会を戴いたと思っています。
Posted by: shima | June 22, 2005 12:46 AM
shimaさま
この欄の終わりの名前をクリックしてみました。
murasakisikibu
shimaそれぞれページが開きました。
一心寺さんのお話の続きをお待ちいたします。
Posted by: murasakisikibu | June 23, 2005 04:08 PM